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このページでは、施工管理技としてゼネコンで働くメリットやデメリット、年収相場についてまとめています。
ゼネコンの年収相場
ゼネコンではその企業規模などによって年収は異なりますが、763.9万円~1163.5万円程度が相場※です。
戸田建設や長谷工コーポレーションといった準大手ゼネコンの平均年収は、879.4万円、売上高単独で1兆円を超える鹿島建設や清水建設などのスーパーゼネコンにもなると、平均年収が1034.2万円以上に上がります。かなり幅が広いため、希望の企業を事前にチェックすることをオススメします。
そもそもゼネコンとは?
「ゼネコン」とは、英語の「General contractor(ゼネラルコントラクター)」を略です。日本語では「総合的な請負業者」という意味になります。
日本の建設業界はピラミッド型の階層になっていて、そのピラミッドの一番上には「スーパーゼネコン」と呼ばれる最大手の5社、鹿島建設・清水建設・大成建設・大林組・竹中工務店がいます(※2023年11月調査時点)。その下がゼネコンで、そのまた下にサブコンが存在する形となっています。
ゼネコンは土木建築の仕事を請負い、その工事を管理することが仕事です。実際の工事は下請けのサブコンが行なっています。
ゼネコンとデベロッパーの
違いは?
ゼネコンと同じように開発事業を行う企業として、「デベロッパー(developer)」があります。ゼネコンと混同されがちなデベロッパーですが、違いはどこにあるのでしょうか?
両者の大きな違いは、ゼネコンが建設や土木などの建設工事を請け負う施工業者であるのに対して、デベロッパーは工事を発注する側だということ。建設そのものの企画から、土地の仕入れ、設計、さらには完成後の運営までがデベロッパーの事業内容です。
つまり、デベロッパーが企画した建設事業を形にするのが「ゼネコン」ということになります。どちらも、公共施設や商業施設、住宅などを供給する社会に欠かせない存在です。事業が大規模になるほど、両者共同の質が高い工事が求められます。
デベロッパー特有の
事業内容は?
デベロッパーは、住宅やマンションの供給をはじめ、総合アミューズメント施設やリゾート施設、ホテルや公園など、様々な開発事業を展開。不動産事業を展開している場合もありますが、企業によって取り扱っている建物の種類は異なります。
デベロッパーには、東急不動産などの「私鉄系」、三井不動産や住友不動産などの「財閥系」、また野村不動産と言った「金融系」など、様々な種類があります。いずれも開発事業の企画だけでなく、広告や営業から運営まで幅広く手掛けています。
ゼネコン特有の事業内容は?
ゼネコンは、デベロッパーが企画した開発事業の建設業務を請け負います。デベロッパーが準備した設計図や土地をもとに、建設業務を行うのです。そのため、一般的に開発事業のゼロからの企画やその販売、広告運営の展開といった範囲までは行いません。
手掛ける建設物は多岐に渡り、ダムやトンネルなど社会インフラの構築にも携わっています。しかし、全てのゼネコン業者が土木・建設のどちらも請け負っているわけではなく、どちらか一方の施工しか対応していない業者もあり、その事業内容は様々です。
互いに協力して事業を進める
街の再開発や大規模な土地開発となれば、デベロッパーにとってゼネコンは欠かせない存在です。街のメルクマールとなる施設や周辺の住宅地の開発、そこに必要なインフラの整備などは、ゼネコンとデベロッパーが互いに手を結んで実現されるものです。
大きな開発事業は、地域の活性化も担うもの。観光客の増加や、地域経済への貢献など、開発プロジェクトが地域に多大な影響を及ぼすこともあります。
ゼネコンとデベロッパーはどちらも開発事業に欠かせないもの。だからこそ、その違いを理解し、それぞれの役割を果たすことが大切なのです。
ゼネコンで働く
メリット&デメリット
メリット
ゼネコンは大規模な建築物や特別な建築物に関わる機会が多く、競技場、大規模工場、大型ショッピングモールといった建築物を創出しています。
新しい技術に触れ合えるのもメリットのひとつ。とくに大手ゼネコンでは技術革新に余念がなく、3D技術やAIなどを取り入れています。建築の進化に触れながら仕事ができるので、そこにやりがいを感じる人も多いようです。
あとは給与水準の高さ。やはり大規模な建築物を長期にわたって建築していくので、忙しいときは少なくありません。そのぶん、給与は高くなる傾向にあります。
デメリット
全国に仕事を抱えているため、地方の仕事を請け負うこともあり、単身赴任などになる場合も多いのが、ネックになるかもしれません。
無資格・未経験でもゼネコンで働ける?
ゼネコンでは専門知識が求められることも多く、施工管理技士や建築士などの資格はもちろん、技術も取得していないと設計の仕事に就くのは難しくなります。
異業種からの転職の場合は、30歳を過ぎるとゼネコンへの転職は難しくなる傾向にあるようです。
ゼネコンに入る裏技は
「派遣」
無資格・業界未経験での転職は難しいゼネコン。それでも、ゼネコンの施工管理技士として働きたいという方は、まず未経験採用に積極的な建設コンサルタントの派遣会社からスタートしてみてはいかがでしょうか。
派遣会社では研修やフォロー体制が充実しているため、施工管理技士として成長できる土壌が整っています。また、派遣なので大手ゼネコンと仕事をする機会も多く、そこで信頼を掴めば正社員としての引き抜きの声がかかることも少なくありません。
施工管理技士として働ける
ゼネコン
清水建設
清水建設は、スーパーゼネコンの一つにも数えられている建設会社です。幅広い領域の工事を手がけており、主に施工管理の経験者を積極的に採用しています。建築から原子力まで、さまざまな分野の施工管理から選ぶことが可能です。また、各種休暇が充実しているほか、手厚い福利厚生を用意しています。
鹿島建設
鹿島建設は、インフラ整備からエンジニアリング事業まで、幅広い領域を手がけている建設会社です。施工管理技士は、土木や建築、設備設計などの分野で活躍が期待できます。鹿島建設は全国に多数の拠点を構えているため、勤務地を選びやすいのもメリットといえます。
大林組
大林組は、日本だけでなく、海外でも建築事業を手がけている建設会社です。勤務区分は、全国を勤務地とする全国型と、本支店管轄地域に限定した拠点型があります。また、福利厚生が充実しており、育児休暇や短時間勤務制度など、従業員が安心して働ける制度づくりに注力しています。
大成建設
大成建設は、長い歴史と豊富な実績を持つ建設会社です。新卒・キャリア採用のほか、通年採用も行っています。また、大成建設ではコース別採用を取り入れており、勤務地を限定しない総合職や地域に根ざした専任職、業務分野を限定した担当職から選ぶことが可能です。
竹中工務店
竹中工務店は、オフィスや商業施設、教育施設など、さまざまな建築物を手がけている建設会社です。人材育成に積極的で、若年層の早期育成や手厚いキャリア開発プログラムを用意しています。勤務区分は、勤務地を限定しない全国職と、特定地域に限定した地域職があります。
五洋建設
五洋建設は、橋やトンネルなどのインフラ整備から宿泊施設まで、幅広い領域を手がけている建築会社です。新卒はもちろん、経験者の採用にも積極的です。また、女性の活躍推進に取り組んでおり、女性社員の声を反映した作業服の導入や、仕事と家庭の両立支援制度など、手厚いサポート体制を整えています。
長谷工
長谷工は、大都市圏を中心としたマンションの施工を手がけている建築会社です。施工管理は経験者だけでなく、未経験者も採用しています。教育制度が充実しており、資格取得のサポートも受けられるのが特徴。女性の活躍推進にも積極的で、女性目線で働きやすい環境づくりに取り組んでいます。