施工管理と現場監督の違いは？

現場監督と施工管理技士の違いは？

建設業界では、工事現場を管理するポジションとして「施工管理」という仕事もあります。しかし、施工管理技師と現場監督の違いは、いったいどこにあるのでしょうか？

明確な違いはない

実は、現場監督と施工管理技士のあいだには、ほとんど違いはありません。施工管理技士は、建設現場の作業員の管理をはじめ、定められている工期で完了できるようにスケジュールの立案・管理を担いますし、工事に必要な資材や建材、機材、また作業員の手配などを行います。つまり、どちらも建設現場を統括する存在なのです。実際、現場監督と施工管理技士は併記されることもあります。

ひとつ違いがあるとすれば、現場監督というポジションや名称には、「現場業務の担当者」というニュアンスが、施工管理技士よりもいくらか強く込められている、ということです。現場監督と施工管理技士はイコールなのですが、建設企業によっては、同じ工事のなかでも、事務方を行うのが施工管理で、現場の業務を担当するのが現場監督、といった具合に線引きしているケースもあります。

現場監督とは？

建設業界や工事現場で欠かすことができないポジションである「現場監督」。ここからは基本的な仕事内容はもちろん、現場監督の年収など、現場監督の基本情報も含めて紹介していきます。

多岐にわたる責任ある仕事

現場監督は、建設工事における工期・工程の管理をはじめ、建材や資材の発注管理、予算の管理、クライアントや現場周辺の住人に対する対応、さらに現場を離れても事務所でのデスクワークなどを行っています。いずれも現場監督が仕事の指揮や調整を行わなければ、立ち行かなくなってしまうことでしょう。

現場監督は、建設現場に欠かすことができないポジションです。その仕事内容は多岐にわたり、建設に関する豊富な知識と経験が求められることは言うまでもありません。さらに、工事全体を管理する仕事ですからその責任は非常に重いものですが、担当する工事を完遂させたときの喜びややりがいもまた、非常に大きいものです。

現場での指揮・管理

工程や工期の管理も現場監督の業務のひとつ。建設工事を予定のスケジュール内に完了できるように、具体的な工程を細かく管理しなければなりません。特に屋外工事の場合は、悪天候なども考慮にいれながら計画を立てる必要があり、実際に現場に立って指示することが欠かせないでしょう。

また、現場管理の管理業務は、建設資材の発注先や下請け業者との交渉も含まれます。下請け業者の作業を管理したり、必要な建材を適切に選定して発注したり、建設事業における現場監督は、原価管理をしっかり念頭にいれながら行わなければならないのです。

クライアントの対応や情報共有

現場監督は現場の指揮・管理だけでなく、建設事業のクライアントとの打ち合わせなど、いわゆる顧客対応も行います。クライアントからの要望や質問に対して、建設の専門業者の立場から適切な回答を行うことはもちろん、わかりやすく説明できるスキルも求められます。

また、建設現場の工程、予算の管理計画、また工事の仕様に関することは、クライアントはもちろん、その建設事業に関わる業者すべてを把握していなければなりません。そういった工事関連の情報を工事関係者が共有できるように、施工計画書や予算管理表、工程の管理表など、必要な資料を作成することも現場監督の仕事です。ここでも誰が見てもわかりやすい資料であることが求められます。

現場監督の年収は？

会社の規模や担当している工事事業の種類によっても異なりますが、20代後半の場合、平均年収は300万～350万円ほどが相場になっています。その後、現場監督としての経験やスキルが上がるにつれて担当する建設事業の規模も大きくなり、収入も相応にアップします。30代後半の現場監督の年収は340万～440万円、40代後半で440万～560万円、50代後半になる頃には480万～590万円ほどの年収相場になってきます。

※参照元：俺の夢｜現場監督の平均年収は？年代や企業規模による違いを徹底解説（https://www.oreyume.com/magazine/work/18051/）

建設業界では技術力があるベテランの現場監督になるほど、年収もアップします。多岐にわたる仕事で責任も伴うため大変な仕事ですが、それをやり遂げることができる人材には、大きい報酬が与えられる、ということです。